
仙台と東京の二拠点で事業を展開する株式会社エキサイト。
業務アプリケーション開発、インフラ構築、組み込み開発、画像処理・IoT・データ分析など、幅広い分野で企業のDXを支えています。
その根底には、「つなぐ」「ささえる」「つくりだす」「みきわめる」という4つのキーワードで表される理念があります。
つなぐ・ささえる・つくりだす そして、みきわめる
――技術で企業の課題に応える

エキサイトが手がけるのは、企業向けの業務アプリケーション開発やIT基盤構築、家電・半導体・自動車・鉄道といった分野の組込みソフト開発など。
また、画像処理技術を応用したIoTやデータ分析の分野にも積極的に挑戦しています。
「クライアントのニーズを正確に理解し、最適なソリューションを提供することが私たちの使命です。
ハードウェアよりもソフトウェアの力で、現場の課題を解決していきたいと考えています。」
そう語るのは、代表取締役の大西氏です。
前職では中堅ソフトウェア会社の常務取締を務め、43歳で独立。
「ユーザーのニーズに確かな技術でお応えしたい」という想いから、仙台に本社を構え、東京と合わせて現在は約45名の体制に。
新しい技術を柔軟に取り入れ、地元と首都圏の両方から産業を支えています。
社員の「成長」を育む社内教育
同社が特に力を入れているのが社員教育。
以前は外部の新人研修を利用していましたが、現在はeラーニングや課題演習を通じて、社内で独自の教育を実施しています。
3か月間の研修では、最終課題として各自が「ブラックジャックゲーム」のアプリを制作し、発表する仕組み。
“自分で考え、作る”ことを通じて、確かな技術力と自信を身につける教育スタイルです。

中堅層も着実に育ち、離職率の低さが同社の強みとなっています。
YouTubeやInstagramを活用した情報発信にも力を入れ、新卒採用の強化にもつなげています。
新たな挑戦:画像処理×IoTの可能性
これまでの画像処理技術蓄積を活用し、農業IoTシステム「たもつくん series」の開発(栽培支援ネットワークサービス)にも取り組みました。

環境情報や光合成量を可視化し、生育データを分析することで光合成最大化と植物成長バランス・果実への分配量を最適化するシステムとして注目を集めましたが、コスト面や保守体制の課題から一時中断。
それでも、この経験が新たなPoC開発やクラウドベースのデータ可視化・分析モデル開発などへと発展しています。
「事業としては難しい部分もありましたが、技術的な蓄積という点では大きな価値がありました」と代表。
挑戦を糧に、次のステージへと進んでいます。
研究会で得た「学び」と「つながり」

シニアコンサルタント 横尾氏
マシンインテリジェンス研究会(MITOOS)には、前身組織の時代から参加。
震災前よりMITOOSの会長である東北大学の青木先生の研究室で画像処理を学び、その流れで入会したといいます。
「中小企業の現場に画像処理を活用したソリューションを提供したい」という想いからの参加でした。
研究会を通じて、「液晶表示用ガラス欠陥検査システム」や「アドレッサブルスクリーン‘マジカルカード’システム」などのプロジェクト採択につながり、実際の業務にも大きな成果をもたらしました。
また、東北大学(IIS研究センター)との連携、仙台市・宮城県の技術部門との協力など、他機関とのネットワークも強化されています。
研究会への想いとこれから
「AIや画像処理を活用した事例の発表会など、企業同士が知見を共有できる場が増えたらうれしいですね。
一次産業や製造業の現場にAIがどう役立っているかを広く発信できれば、相乗効果が生まれると思います。」
今後は、研究会を通じて多様なシーズ・ニーズをキャッチアップし、技術力とネットワークの両面で新たな価値を創り出していくことを目指しています。

