2002年創業の東杜シーテック株式会社は、仙台を拠点にソフトウェア開発を手がける会社です。


カーナビ関連の組み込みソフトから始まり、現在は画像処理、AI、半導体製造装置の制御ソフト、自動車ECU関連、Webやサーバに関わるような開発まで、多岐にわたる事業を展開しています。
東京圏からの案件獲得を目的に、川崎にも拠点を構えています。
「好きなことをやって、後世に役立つものを」

本田社長が掲げる創業理念は、「自分たちの好きなことをやりながら収益を求め、後世に役立つものを世に出す」。
そのため、非生産的なソフトには手を出さず、人の生活や仕事にプラスとなり、社会をよりよくする技術開発を貫いてきました。
めまぐるしく変化し続ける業界で、そのときどきの状況にあわせて柔軟に対応できるよう、長期的な目標はあえて固定せず、5〜7年単位で新しい技術やテーマに挑戦。
社員には新しい技術だけでなく、主体性や判断力も身につけてほしいという思いがあります。
若手に任せ、育てる社風
同社の大きな特徴は「若手に任せる」文化です。
社内イベントや業務の運営を若手に託し、企画力や人間力を磨く機会を提供。
年功序列ではなく、努力して成果を上げた人が早くリーダーになれる環境を整えています。
「ソフト開発の技術だけでなく、生活スキルや人としての成長も大切」と語る本田社長は、自身の釣りや料理、畑仕事などの経験も踏まえ、社員にもさまざまな体験を促しています。
お手本を見せるかのように、社長自らがお手製の料理を社員に振る舞う日もあるそうですよ。

研究会での活動と変化
東杜シーテックは、青木先生の呼びかけで研究会の設立当初から参加。
当初は画像処理が中心でしたが、現在はDXやAIなど時代に合わせて活動範囲を広げています。
活動の柱は勉強会・情報交換会・マッチング。
中でも「マッチング」を成果の要と位置づけ、成功事例としては金型温度測定の案件化があります。

しかし課題もあります。
川下企業(製品やサービスの最終ユーザーに近い企業)の参加不足や、若手の経験不足、発表機会の確保の難しさなどです。
本田社長は「運営理事の若返りや、多業種の会員増加が必要」と話します。
これからの展望
今後は会員企業の若手が成功事例や取り組みを発表できる場を増やし、異業種交流会など新しい企画にも取り組みたいとお話しをしてくださいました。
AI活用についても、自動コーディングや生成AIの社内検証を進めながら、生産性向上と新ビジネス創出を目指しています。
「単独ではできないことも、仲間と組めば大きなことができる」
そう語る本田社長のもと、東杜シーテックはこれからも挑戦と成長を続けていきます。